【現地レポート②】スペインにゲームを支配された日本が後退…
「FIBA U19 女子ワールドカップ2019」の大会2日目、日本はヨーロッパ2位のスペインと対戦した。
試合は、出だしに#2 東藤なな子の活躍で日本がリードしたが、スペインにインサイドプレーや3ポイントシュートから得点を許すと、その後はスペインに主導権を握られてしまう。特に「スペインはうち (日本) の1番ポジションのところを止めて、オフェンスを簡単に展開させないようにしてきました」と萩原美樹子ヘッドコーチが言うように、ドイツ戦で活躍を見せた司令塔の #9 石原柚香を激しくマーク。「日本のオフェンスを確実に読まれていました。上の位置でボールハンドラーではない選手たちがボールを持つ時間帯が多くなり、そこでのミスが多かったです」と、スペインの巧みなディフェンスにミスが誘発され、流れをつかむことができなかった。
それでも前半は5点ビハインドで折り返した日本。しかし、後半に入ってもスペインのディフェンスを打開することはできず。バックカットやペイントエリアへ飛び込んでの合わせのシュート、あるいはピック&ロールからの展開と、多彩な攻撃を仕掛けるスペインのオフェンスにも翻弄されてしまう。さらにリバウンドでも「ステップを踏まれてシュートを打たれていたので、ついボールを追ってしまうところがあった」(萩原ヘッドコーチ) と、ボックスアウトの意識も薄くなり、スペインの48本に対し日本は38本と、リバウンドでも大きく水を開けられたことも響いた。
後半は何とか10~15点台のビハインドでついていったものの、点差以上にスペインにゲームを支配された日本。「アジャストも含めて、すべてにおいて甘かったです」(萩原コーチ) と、最後は65‐79で敗れた。
この試合、14得点6リバウンド、ドイツ戦でも12得点3リバウンドをマークした #25 大原咲織は「チームの課題であるリバウンドを取り切れなかった」ことを敗因に挙げた。
大原は、この2試合で好パフォーマンスを発揮しているバックアップメンバー。「シュートは打てているし、ファウルをもらえているのは良いところだと思います。でも、(チームメイトの) ドライブからのパスや合わせのパスを受けて最後にシュートを打たせてもらっているわけなので、もう少しそこでのシュート確率を上げていきたいです」(大原) と、語る。さらにコロンビア戦に向けては、「まずはリバウンドを徹底すること。リバウンドを取って走るのが日本のスタイルなので、ポジションに関係なく走りたいです。コロンビアはドイツやスペインと比べると少し小さくなると思うので、私の高さも生かしながらリバウンドに絡んでいきたいです」と、力強い言葉を発した。
2試合を終えてグループDはスペインが2勝、日本とコロンビアが1勝、そしてドイツが2敗の星取りとなっている。予選通過順位もその後の決勝トーナメントの組み合わせを左右するだけに、23日のコロンビア戦は勝利が必須。スターターからバックアップメンバーまで、日本は全員バスケットで大事な一戦に挑みたいところだ。