【現地レポート③】試合中のアジャストが効き鮮やかな逆転勝ち。予選ラウンドD組2位で決勝トーナメントへ
「FIBA U19 女子ワールドカップ2019」の大会3日目 (※休息日を除く)。予選ラウンド最終戦となり、ここまで1勝1敗の日本は、同じく1勝1敗のコロンビア (アメリカ4位) と予選2位の座をかけて争った。
過去2試合のコロンビアに対する事前スカウティングの結果として、ポイントガードの #11 Mayra CAICED のドライブと、フォワードである #17 Maria Camila ALVAREZ の3ポイントシュートを警戒した日本。しかし、いざ試合が始まるとセンター #6 Yuliany PAZ が197㎝の高さを生かしたインサイドプレーで得点を奪っていく。結局、技ありのフックシュートも見せた Yuliany PAZ に、日本は前半だけで15得点を献上してしまった。
そのため、「当初は、止めるべきはガードとフォワードだったので、センターのディフェンスがガードたちのヘルプに回るようにしていました、でも、ヘルプに行ってからボックスアウトに行っていたら、センターにリバウンドを飛び込まれてしまう場面が何度もあったので、多少アウトサイドの選手にやられたとしてもセンターはヘルプに行かないようにしました」(萩原美樹子ヘッドコーチ) と、試合中にディフェンスのポイントを修正。すると、そのディフェンスが効を奏し、日本は徐々にディフェンスリバウンドを確保しだし、コロンビアの得点ペースを抑えることに成功する。逆に、攻めては速い展開から要所での3ポイントシュートを決めた日本。前半こそ4点ビハインドだったものの、第3クォーターを終えた時点で同点。そして第4クォーターでは ♯1 竹原レイラ、♯2 東藤なな子、♯11 今野紀花らで一気に畳み掛け、逆転に成功した。
「竹原や ♯25 大原咲織らがよく守ってくれたし、(試合途中でのディフェンスの変更にも) 選手たちがよく対応してくれたと思います」と萩原美樹子ヘッドコーチは選手を称えた。
また、インサイドで竹原らが体を張ったディフェンスを見せたなら、アウトサイドではガードの ♯23 池田沙紀が殊勲の働きだっただろう。
「相手のガードがドライブが多かったので、そこはしっかり守らないといけないなと思いましたし、動きがみんな堅かったから、ボールと人を動かしながら、コントロールしようと思っていました」と、途中からコートに立った池田。「最初は速くて体の当たりも強く、抜かれたところもあったけれど、後半は段々と慣れてきて、動きが読めるようにもなりました」と振り返るように、前半躍動していたMayra CAICEDの動きを徐々に抑えていく。ゲームメイクでも「プレイクを出せているときは流れがいいので、チャンスがあれば出そうと思っていました」と、アップテンポな攻撃を生み出していた。
これでグループ D を2位通過となり、決勝トーナメントに向かう日本。まずはベスト8を懸けてハンガリーと対戦することとなった。池田は、「良い時は走れているし、みんなが動けてバランスよくプレーできているので、ガードとして選手それぞれのいいところを出せるようなゲームメイクをしていきたいです」と、大事な一戦に向けて意気込みを語った。