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【現地レポート④】ディフェンス、リバウンド、そして速い展開を貫き、ベスト8進出

「FIBA U19 女子ワールドカップ2019」は大会4日目を迎え、決勝トーナメントへ突入。日本の1回戦の相手はグループC3位のハンガリーとなった。

「ドイツやスペインほどの緻密さはないけれど、シュートが上手い」(萩原美樹子ヘッドコーチ) というハンガリー。試合開始は、日本に勝る高さを生かし、インサイド陣がポストプレーで得点を重ねる。それでも日本は #1 竹原レイラ、#9 石原柚香らが奮闘。#25 大原咲織も続き、第1クォーター終盤でハンガリーを捉えると、#23 池田沙紀のドライブからのバスケットカウントなども生まれ、最後は 19 ‐ 15 と逆転して第1クォーターを終えた。
 
 日本は、第2クォーター出だしでも #6 石牧葵、#9 今野紀花らの連続得点で一気に点差を広げる。結局、前半は 37 ‐ 25 と12点のリードを奪って終えた。

 第3クォーターの出だしや第4クォーターの中盤に点差を詰められるシーンはあったものの、「ハンガリーはトランジションが速いというイメージはなかったので、しっかり守ってリバウンド、走るプランは変えずにできました」と萩原ヘッドコーチが言うように、最後まで持ち味のスタイルを貫いた日本。追いかけるハンガリーも日本の執拗なディフェンスに最後は集中力が切れ、逆に日本は落ち着いた戦いぶりで勝利を収めた。

 この試合、予選ラウンド3試合でスターターを担っていた #20 野口さくらが体調不良で欠場。代わりに「リバウンドとディフェンスのところが安定していて、オフェンスでもドライブも3ポイントシュートもある」(萩原ヘッドコーチ) ということから #14 伊森可琳が起用された。オフェンスでは6得点、3リバウンドをマークし、「全体的によくつないでくれたと思います」と萩原ヘッドコーチ。一方、伊森自身は、「(野口) さくらと同じレベルのプレーはできないから、開き直って自分のプレーを頑張ろうと思っていました。試合に出る時にいつも言われているのがディフェンス、リバウンドから流れを作ること、そしてオフェンスでは自分のタイミングになったという時にしっかりとシュートを打ち切ることだったので、そこを意識してやりました」とコメントした。

 さらに試合については「最初はすごく緊張して、全然自分らしくプレーできなかったのですが、第2、3クォーターあたりで少しずつドライブやディフェンスなどで自分らしくでき始めたと思います。でも、第4クォーターの競った時にミスが続いてしまったので…」とも語った。

 大会は25日を休息日として挟み、26日に準々決勝が行われる。その準々決勝の相手はベルギー。ヨーロッパ5位ではあるものの、もちろん日本より高さがあり、大会初日にはアジア1位の中国を破っている不気味な存在だ。
「ディフェンスをしっかり頑張ってリバウンド取って走ること。ハンガリー戦でもオフェンスが重い時間帯があったのですが、どうしても手が長い選手にディナイされると引いてしまうところがあるので、そこを修正したいと思います」と、萩原ヘッドコーチはベルギー戦に向けて意気込みを語った。

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